ウッツ男爵(ある蒐集家の物語) ブルース・チャトウィン 文芸春秋 <帯文> 「百塔の都」プラハ。磁器の冷たい輝き。マイセン人形に魅入られた男がいる。 洒落た小説――少し皮肉で多少ともペダンティックで語り口が絶妙、まさしく 読みたいような小説だ。
小さくて可愛い本だった。帯にも少し惹かれた。 小説の世界はプラハの小さなアパートメントがすべて、だったような・・。 ペダンティックというよりも仄かなデカダンスが漂っていた・・。
私家版 ジャン・ジャック・フィッシュテル 東京創元社
<帯文> 本が人を殺す。本が人を殺すのである。 どうやって・・? さあ、すぐに読み始めましょう。
かならずしも帯文だけに導かれたのではなかった・・。 いかに古書を贋造するか・・の方に興味があったんだと思う。 死んだ恋人への想い(青春?)が人を殺す、といった感じでしょうか。
ウンベルト・エーコの文体練習 ウンベルト・エーコ 新潮社
<帯文> 古今東西の名作を残酷に解剖しちゃう抱腹絶倒のパロディー、パスティーシュ集。
これは帯文に惹かれて選んだ本ではありませんね・・。 帯には筒井康隆さんの「感想」も載ってました。 「フーコーの振り子」を読み、「薔薇の名前」の映画を観た流れで 借りたんだったと思います。 ちょびとむずかしいけど笑っちゃう本かも・・。
フィネガンズ・ウェイク ジェイムス・ジョイス 河出書房
<帯文> 今世紀最大の文学的事件 現代文学の偉大なる祖 ヴェールにつつまれた幻の大傑作 ついに日本語に!
知ってる人は知ってる「フィネガンズ・ウェイク」・・。 読んだことある人は全員苦しんだはず・・。 あぁ、偉大なのかもしれない・・。
アムステルダム イアン・マキューアン 新潮社
<帯文> 長編小説の贅肉を殺ぎ落とすのは、辛辣な知性と、恐るべき才能だ。 変な小説と思いながらアッいう間に終わりまで読んだ。 この世界は西欧の現代そのものなのである。
つい、また、読んでしまっている。 コメントは後日に。
獲物(VOODOO,LTD) ロス・トーマス 早川書房
<帯文> 四人の男と一人の女いずれ劣らぬくせ者たちが、ひと儲けしようと集まった。 予断を許さぬプロットで描く待望の最新作。
帯文、ダサくない? が、一応、ぺーじを開いた・・。と、たった一行で心を鷲掴みにされたぁっ。 前後して読み始めたシリーズにはまった時、すでに作家は没していた。 エレガント(?)なアンディ・ウー(主人公の一人)はもう、新しい顧客の 新しい依頼を受けることはない・・。 襲いくる喪失感。 泣いた。
ケイブマン ジョージ・ドーズ・グリーン 早川書房
<帯文> アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀処女長編賞受賞作。 現実と妄想のはざまを彷徨いながら殺人事件を追うホームレス。 英米の読書界を席捲した異能の大型新人デビュー作
これは変わったお話ですよ~。 なんせパラノイアのホームレスが主人公+探偵役。 ケイブマンはその名のとおりマンハッタン(!?)の洞穴に住んでいる。 そして彼は過去、ジュリアードの天才ピアニストでもあった・・。
ハード・キャンディ アンドリュー・ヴァクス 早川書房
<帯文> 人気沸騰のシリーズ最新作! 虚無のハードボイルド。恐怖の殺し屋ウェズリーがNYの暗黒街に戻ってきた。 ファンの心を掴んだ「ブルー・ベル」に続く注目作
変わった作家だは・・。 児童虐待者専門の司直のような悪党=探偵が主人公。 行間を吹き抜けるニューヨークの冷ややかな夜気。
遥か南へ ロバート・R・マキャモン 文芸春秋
<帯文> 南へ行けば何かがある? 顔半分アザの美少女。3本腕の賞金稼ぎ。プレスリーのそっくりさん。 そしてはずみで人を殺したヴェトナム帰りの男。 それぞれに不幸を背負った男と女がひたすら南をめざす・・
ジョン・アーヴィングじゃないけど、欠損した人々の日々って闘いなのねん・・。 そして人はみな、欠損に無縁ではないのねん。 顔半分アザの美少女って「スワン・ソング」のスー・アンを彷彿させる・・。 あ。じぇんじぇん、ちゃうし・・。 とにかく面白いかったぁ・・。
マイン ロバート・R・マキャモン 文芸春秋
<帯文> 太陽よりもまばゆい 金髪の"神"への供物を抱え ひた走る女と追いすがる女
なーんのことだかさーっぱりわからない帯ですねえ・・。 これは、とーーっても怖いお話でした。 マキャモンをホラー作家と決定づける作品かも・・。 説明しますと・・。 供物=赤ちゃん。 ひた走る女 =テロ志望のサイコ女。 赤ちゃんを盗んで逃げている。(いじょーに強い!! ターミネーターより強い!!) 追いすがる女= 赤ちゃんのおかあさん。 普通のおかあさん(?)。 女の闘い、怖いですよぉ。 くっくっく・・。。
フィアサム・エンジン イアン・バンクス 早川書房
<帯文> 遥か宇宙の彼方からやってきた<暗黒星雲>。 太陽の光が遮られ、地球にはふたたび大氷河期が訪れようとしていた。 はたして人類に未来はあるのか?超未来SFの白眉。
帯文の「暗黒星雲」に惹かれた。(爆) しかもフィアサム(ありえん)エンジンって!? 300ぺーじ足らずのなのに・・。読みやすくて読みごたえあり。 自分的には「エンディミオン」とかぶる感じ。じぇんじぇん、ちゃうけど。(笑) 3回読んだけど、まだ読みたい。(再笑) |